m@p Artist

田中 秀介

Tanaka Shusuke

作家インタビューを掲載しました。>>こちら

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  • 初回封入内容 参考画像《お前のまつわり》

  • 初回封入内容 参考画像《凹凸のまつわり》

  • 初回封入内容 参考画像《うつつのまつわり》

  • 初回封入内容 参考画像《木曜のまつわり》

  • 初回封入内容 参考画像《いずこのまつわり》

  • 初回封入内容 参考画像《うろうろのまつわり》

  • 初回封入内容 参考画像《最寄のまつわり》

2020年の最後を締めくくる展覧会として12月に個展開催を予定していた田中秀介。日常への眼差しを絵具と筆の動きに置き換える田中はまた、《 空っぽの突っぱり 》《 一刻の主役 》など、ユニークな作品タイトルもまた作品にまつわる要素としてあつかってきた。[m@p]ではこのふたつの要素を画面上に突っ込んだ新たな取り組みを展開します。言葉は文字・ストローク・色となり、絵と交わってまた新たなイメージを滲ませます。初回は7点の中から選択。3回目の発送では購入者から頂いた言葉を折り込んだ作品を制作してお届けします。


 

ロット:7

販売価格:¥55,000(税・送料込)

 

・画面上での描くことと、書くことの両立を図る。
・1作品を1コマと捉え、4コマを通して一つの意味合いを成立させる。
・初回作品は末コマとなる(文で捉えると文末)回を追うごとに、初回コマへ進む

・3回目(10月下旬)発送の1ヶ月前までに購入者から一言を頂く。その一言は3回目の作品、文字部分に反映される。

 

■初回封入物:
紙に絵と文字をしたためたもの1点(絵の部分は水彩絵の具、文字の部分はカルナバ蝋を使用)

※作品は下記より1点を封入。選択可能です。ご注文の際に、ご希望の作品タイトルをお知らせください。


《お前のまつわり》 23×17㎝  紙、水彩絵の具、カルナバ蝋 2020
《凹凸のまつわり》 23×17㎝  紙、水彩絵の具、カルナバ蝋 2020
《うつつのまつわり》 23×17㎝  紙、水彩絵の具、カルナバ蝋 2020
《木曜のまつわり》 23×17㎝  紙、水彩絵の具、カルナバ蝋 2020
《いずこのまつわり》 23×17㎝  紙、水彩絵の具、カルナバ蝋 2020
《うろうろのまつわり》 23×17㎝  紙、水彩絵の具、カルナバ蝋 2020
《最寄のまつわり》 23×17㎝  紙、水彩絵の具、カルナバ蝋 2020

 

m@p premium
  • 参考作品《分かつ暮らしぶり》

ロット:1

販売価格:¥330,000(税・送料込)

 

・画面上での描くこと、書くことの融和を図る
・描くものは空模様を発端としたものとする
・書くものは描かれたものを発端とした文章とする
・1作品ごとに内容は完結する

 

毎回、キャンバスに絵と文字をしたためたもの1点(絵、文字、共に油絵の具を使用/作品サイズ 53×45.5㎝)

参考作品(掲載画像)

《分かつ暮らしぶり》 / 67×60cm / キャンバス、油彩 / 2019年

 

作家情報

田中 秀介|Tanaka Shusuke

寝て、起きて動きだす。動き出すと見渡す。見渡し、それは自発的か偶発的か、そこの何かと対峙する。対峙する事でそれまで各々固有の方向性を保ちながら流動していた物事が、一挙に私の眼前に一つの光景として立ち現れる。それはあまりに複雑に入り組んでいるものの、あからさまに一つとして立ち現れる。そして瞬く間に更新され、全く同じ光景に出会える事はない。
この事象を当たり前だとか、当然と言葉をあてがう事は可能だが、私にとってその都度一度きりの光景であり、驚きを持って迎え入れてしまう。矢継ぎ早にくまなく辺りを確認するも、分かる事はその光景がそこにある、という事だけである。
すぐ目前に欲するものがあるのに、取り込めないもどかしさが残る。どうにかこの光景を腑に落とす為に、手段として光景の体現に取り掛かる。この体現への取り組みが私にとって、描く事となる。
描く事は自身の身体をもって成す事で、あらゆる拙さが生じる。そして対象となる光景を、限られた枠の中に強引に収める事により、実際の光景との齟齬が生じる。描く事で生じるこれらの事は結果、私を経由させる事ととなり、描かれたものは対象の光景と対峙した時に実感した、何を指し示すもわからない光景、に折り合いをつけられた、何かを指し示す光景へと改変され、腑に落ちていく。

 

作家略歴

2009年 大阪芸術大学 美術学科 油画コース 卒業

個展

2019年 随所、ただいまのかち合わせ(2kw gallery / 滋賀)
2018年 清須市はるひ絵画トリエンナーレアーティストシリーズVol.87 田中秀介展-カウンターライフ-(清須市はるひ美術館 / 愛知)
2017年 ふて寝に晴天、平常の炸裂(Gallery PARC / 京都)
2016年 ALLNIGHT HAPS 人と絵の間「こないだのここからあそこ」(京都 /HAPS)
円転の節(トーキョーワンダーサイト渋谷)
円転の節(奈良 / ギャルリ・サンク)
2015年 私はここにいて、あなたは何処かにいます。(京都 / Gallery PARC)
2013年 「回想と突発のわれわれ」  / Gallery Morning、京都
2012年 「節々の往来」  / Gallery Morning、京都
「破竹の集約」  / room.A、大阪
2011年 「香ばしい遜色 」  / room.A、大阪
「空回る傍観」  / Gallery Morning、京都
「Tanaka Shusuke solo exhibition」  / Alternative Space MARU、韓国
2010年 「華やかな隔たり」  / 2kw gallery、大阪
「差し出る誤解」  / room.A、大阪
「平穏のむきだし」  / Gallery&Cafe E・R・I+Y、奈良
2009年 「信じがたい部分」  / Gallery Den 58、大阪

グループ展

2020年 停滞フィールド(トーキョーアーツアンドスペース本郷 / 東京)
2019年 忘れようとしても思い出せない(ボーダレス・アートミュージアムNO-MA / 滋賀)
2018年 small painting,painting small(Finch Arts / 京都)
アーカイブをアーカイブする(みずのき美術館 / 京都)
2017年 アンキャッチャブル・ストーリー(瑞雲庵 / 京都)
Big Sensation(京都 /Gallery Den Mym)
2016年 トーキョーワンダーウォール 2016 入選作品展(トーキョーワンダーサイト渋谷)
2015年 トーキョーワンダーウォール 2015 入選作品展(東京都現代美術館)
iquid section (2kw gallery / 大阪)
FACE 2015 損保ジャパン日本興亜美術賞展  / 損保ジャパン日本興亜美術館、東京
2014年 シェル美術賞展2014  / 国立新美術館
トーキョーワンダーウォール2014 入選作品展  / 東京都現代美術館
「まよわないために -not to stray-」 / the three konohana、大阪
CONSTELLATION 2014-星座的布置展- / 上野の森美術館
2013年 「夜水鏡みがかず見るよー死と詩ー」 / Gallery OUT of PLACE、奈良
有馬温泉路地裏アートプロジェクト2013 / 有馬温泉、兵庫
「5Artist」 / 阪急メンズ館、大阪
2012年 「アート街道」 / 神戸アートビレッジセンター
「Favorite Art view」  / Gallery Morning、京都
〔FUKUSHIMA ART プロジェクト〕 / 元・立誠小学校、京都
2011年 「Worldmaking」 / 2kw gallery、大阪
「Pilot Plant-昭和は遠くなりにけり」 / CAS room.A、大阪
2014年 「ART SAN DIEGO CONTEMPORARY ART FAIR 2010」 / Hilton Hotel、San Diego(America)
「TASTING ART EXHIBITION」(’10・’11) / 阪急メンズ館、大阪
2014年 「S.S.S.」 / 大阪、Gallery Den
「サントリー賞受賞特別展 薄い皮膚」 / サントリーミュージアム[天保山] 
「Art camp 2009」 / Gallery Yamaguchi Kunst Bau、大阪
「Tokyo wonder seeds」2009 / トーキョーワンダーサイト、東京
「Acryl Award 2008 巡回展」 / 東京・大阪・北海道

ライブペインティング

2012年 メンズ館ナイト(大阪 / 阪急メンズ館)

レジデンスプログラム

2010年 「Asia Art Program]  / Alternative Space MARU、韓国(昌原)

受賞・入選 等

2016年 トーキョーワンダーウォール 賞 受賞
2015年 トーキョーワンダーウォール 2015 入選
Tokyo wonder seeds 2015 入選
Gallery PARC Art Competition 2015 入選
2014年 FACE 2015 損保ジャパン日本興亜美術賞 入選
シェル美術賞 入選
トーキョーワンダーウォール2014 入選
2010年 第24回 ホルベイン・スカラシップ 奨学生 認定
「Art Camp 2009」 サントリー賞 受賞
Tokyo wonder seeds 2009 入選
Acryl Award 2008 入選
 
作品画像

「ふて寝に晴天、平常の炸裂」展示風景
2017年
撮影:麥生田兵吾

作品画像

「ふて寝に晴天、平常の炸裂」展示風景
2017年
撮影:麥生田兵吾

作品画像

「ふて寝に晴天、平常の炸裂」展示風景
2017年
撮影:麥生田兵吾

作品画像

「私はここにいて、あなたは何処かにいます。」展示風景
2015年
撮影:麥生田兵吾

作品画像

「私はここにいて、あなたは何処かにいます。」展示風景
2015年
撮影:麥生田兵吾

作品画像

「私はここにいて、あなたは何処かにいます。」展示風景
2015年
撮影:麥生田兵吾

 

 

作家インタビュー

 

─本来なら12月に展示を予定していました

中止は残念でしたが、今を前向きに捉えてます。もうね、何がおこってもしゃあないなって思いますけどね。今もう前よりも今をほんとにやるっていう。和歌山の展示も明日おわるかもしれないし、そういう風に考える、受け止めるように心がなってる。展覧会っていうものはそういうものだってなってます。突発的に始まり、突如終わるかもしれない行い。だから、「今をやる」って考えて取り組んでいきたい。

 

 

─[m@p]という新たな取り組みについて話を聞いた時、どうお感じになりましたか?

お話をいただいて内心焦ったっていうのは事実ですが、焦りと楽しさがありました。実際、絵画教室も閉まったし、展覧会もなくなったし、単純に経済的なダメージはありました。でも不思議と悲観はしていなくて、なにか新しいことへと自分の考えが浮かんでいたので、それを順番にやっていくしかないと思っていました。そうしてドローイングを描いたり、言葉を書いてたりと試行錯誤をしていて、そんなタイミングでパルクから話をいただいて。それをきっかけに僕が僕としてやらせもらうとともに、誰かと関わりを持って何かを進めれることが嬉しく思いました。
ちょうど油彩ではないものの作品を出したいっていうのはずっとあって、紙に水彩で絵を描くことはちょっと前から積極的に取り組んでいて。その上で、一年4回という関わりを持つこと、いわゆる絵画1枚を販売するいうのではなく、封筒を使ったやりとりのなかで出来ることが魅力的だと感じました。だから普段通りの作品を送っても面白くないので、蜜蝋で文字を描くっていう考えに至りました。ただ、正直にいうと、描く・書くということから作品をつくることは前から考えとしてあって、今回のプランはずっと頭のどっかにあったんですね。ただ、ずっと時間やきっかけがなかったところがあって。だからそれをやってみようと。なのでプランとしては1時間もしないうちに浮かびました。

 

 

─ スタンダードプランの内容については

絵を描くことと文字を描く(書く)ことの両立を図ろうと思いました。普段は絵によってある場面を描くことが多いのですが、今回の文字っていうのは風景としては立ち現れないんですが、頭の中に浮かんでいるものというか、頭の中にあるものも風景っていうものに収めることによって、何を指し示すかわからないものを、あるいは何かを指し示すことができるんじゃないかと思いました。加えて、4回の発送を「連続したコマ」として捉えることで、その連続性がより何かをつくりだせるように考えました。ただ、この連続は「逆」で、最初の発送の絵は連続の中でいうと最後のコマ、4回目の発送の絵が最初のコマ、といった構造になっています。これは、購入者の方とのやりとりを考えた時に、4つの連続の最初から始めてしまうと、最後のコマ、4回目に絵が届いたら、その関係が終わるっていうのが嫌で。あと、文章でも、一番最後の言葉や節から冒頭に向かって読むと、いろいろな印象が変わったりすることに面白さを感じていて、それを絵でやってみようと。

 


─ 今回はお客様からの言葉も取り入れて作品をつくることにも取り組まれますが。

3回目にお客さんからいただいた言葉を取り入れて絵を描くこともやります。これは、たとえば《お前のまつわり》には、4回分のイメージはあるのですが、どれもまだ具体的なものはないのです。なので、その3回目にお客さんの言葉を取り入れることで、そうした流れにも予期しない影響が出たりして、それが自分でも面白そうだと思って。たぶん、すべての絵が「~のまつわり」というタイトルになるとは思うのですが。これは展覧会という構造では絶対にできないことでもあるので、何が起こるかわからない楽しさがあります。

 

 

─ プレミアムについては?

プレミアムの方は材料や色材、描くものは一緒なのですが、画面に描かれた文字と絵が融和してるというか、どちらかというと絵を描くような感じで文字を描く感じになると思います。文字が途中で山並みに隠れてたり、浮き出してたりとか。これも今までやったことではないけどずーっと頭のなかにあったことです。これはまったく新しい試みなので、もし購入いただけたら、自分の一番の最新作品を持っていただくことになります。

 

 

─ 気になった作家・作品はありますか?

今、この状態の中でストレートに印象に残ってる作家さんはベリーマキコさん。みなさんすごく構造を考えたりしておられる中で、扇子に描かれたシンプルな絵がすごくパーンって見れたっていうのが。あぁ、それもあるよねって。そういうシンプルなのもやっぱり良いよねって。そういう形を作家が求められないんじゃないかっておもったりしてる中で、扇子に描くっていうストレートさが目に入りました。

 

 

 

 

空白