m@p Artist

田中 和人

Tanaka Kazuhito

作家インタビューを掲載しました。>>こちら

m@p standard
  • 初回封入内容 参考画像|《 pLastic_fLowers (Self-Remix 2020) 》

  • 2回目封入内容 参考画像|《 blocks (Self-Remix 2020) 》

  • 3回目封入内容 参考画像|《 PP (Self-Remix 2020) 》

2019年に続き2020年10月にも個展開催を予定していた写真家・田中和人は、[m@p]の「A4サイズ・4回発送」という条件からの発想として、これまでに取り組んできた自身の代表的なシリーズに再解釈を加えた作品をお届けします。いずれのシリーズも「写真による抽象表現の探求」を主題とする田中の代表作がリミックスされた作品群は、これまでの田中の取り組みを手に取って理解できるとともに、新たな魅力の発見の機会としても魅力的です。


 

ロット:10

販売価格:¥55,000(税・送料込) 受付終了

 

今まで発表してきたシリーズから代表的な4シリーズを選び、それぞれのシリーズを自身で再解釈を加え、再制作する。
音楽で言うところのRemixの概念を自作の写真作品に応用することで、作品の新しい可能性を引き出します。


■初回封入物:
《 pLastic_fLowers (Self-Remix 2020) 》
Year: 2020
Size: 254x203mm (Sheet size)
Medium: Analog chromogenic print (手焼きしたカラー写真)
Edition: 10 (Each edition is unique)
近年取り組んでいるシリーズ「pLastic_fLowers」のリミックス。
「pLastic_fLowers」は、花の像と、ドローイングが一体となった写真作品。
今回は、暗室で手焼きした印画紙の表面の乳剤面をスクラッチする(削る)ことで、
花の像に呼応するあらたなレイヤーを出現させた作品。
エディション10ですが、それぞれのエディションひとつひとつに違ったスクラッチが入るため、すべてがユニークピースとなります。サイン入り。


■第2回封入物:
《 blocks (Self-Remix 2020) 》
Year: 2020
Size: 203x254mm (Sheet size)
Medium: Analog chromogenic print(手焼きしたカラー写真)
Edition: 10 (Each edition is unique)
キャリア初期の代表的なシリーズ「blocks」のリミックス。
「blocks」は、構成された積み木をフォーカスをずらして撮影した作品シリーズ。今回は、それを、暗室でのプリント時に、引き伸ばし機のフォーカスを変動させながら印画紙に焼き付けるというイレギュラーなプリンティングをすることで、時間を内包したボケを伴った像を現前させた。
エディション10ですが、手動での操作による手焼きのため、すべてがユニークピースになります。サイン入り。

 

■第3回封入物:
《 PP (Self-Remix 2020) 》
Year: 2020
Size : approx 297x210mm
Medium: Acrylic and analog chromogenic print (color photograph) on paper
Lot : 10 (Each is Unique)
最新のシリーズ「PP」のリミックス。
「PP」は、抽象絵画の表面上に、暗室で露光させた色面としての印画紙を貼ったシリーズ。
今回は、より軽やかな画用紙上でPPを展開。まるでPPの設計図のような、実験的、かつ作品コンセプトが明確に凝縮された作品。
1点1点が異なるユニーク作品となります。サイン入り。

 

■第4回封入物:
未定。お楽しみにお待ちください。

 

m@p premium
  • 田中和人 新作参考画像

ロット:1

販売価格:¥440,000(税・送料込) 受付終了

 

田中和人の新作が、1点ずつ4回、計4点届きます。

 

作家情報

田中 和人|Tanaka Kazuhito

写真と絵画の関係を軸に、写真による新しい抽象表現を探求する。

 

http://kazuhitotanaka.tumblr.com

 

作家略歴

1973年 埼玉県生まれ
1996年 明治大学商学部卒業
会社勤務を経て2000年渡米
2004年 School of VISUAL ARTS( ニューヨーク)卒業
2005年 帰国
現在、京都を拠点に活動中

個展

2019年 Self-Dual(Gallery PARC / 京都)
2018年 GOLD SEES BLUE(Maki Fine Arts / 東京)
pLastic_fLowers(Smart center Kyoto DOTS / 京都)
2017年 トランス / リアル -非実体的美術の可能性 vol.7 田中和人(gallery αM / 東京)
2015年 before A-Q(MEDIA SHOP / 京都)
pLastic_fLowers(Maki Fine Arts / 東京)
2014年 high & dry(Gallery PARC / 京都)
2013年 (ZOO) (Maki FIne Arts / 東京)
blocks(SUNDAY / 東京)
2012年 Untitled Composition(Maki Fine Arts / 東京)
2010年 GOLD SEES BLUE(Gallery Antenna / 京都)
GOLD SEES BLUE _ KYOTO(Gallery PARC / 京都)*京都国際舞台芸術祭 KYOTO EXPERIMENT企画展
2009年 青い絵を見る黄金の僕(Port gallery T / 大阪)
2008年 link(Port gallery T / 大阪)

グループ展・アートフェア

2020年 「NEW INTIMACIES」(KAYOKOYUKI / 東京)
2019年 「KOUGEI NOW 2019 “DIALOGUE”」(Hotel Kanra Kyoto / 京都)
「S/F -写真、あるいは、200年後のモノリス-」(KAYOKOYUKI+soda / 東京)
2017年 ニュー・ファンタスマゴリア(京都芸術センター / 京都)
NADA NEW YORK [Maki Fine Arts](Skylight Clarkson North / ニューヨーク)
2016年 TAMA VIVANTII 美術- あいまいなパラダイム(パルテノン多摩 / 東京)
二人展デュオ(Maki Fine Arts / 東京)
TAMA VIVANTII 美術- あいまいなパラダイム(多摩美術大学 / 東京)
NEW INTIMACIES / ニュー・インティマシー(XYZ collective / 東京)
近未来美術展 DOORS(伊勢丹 新宿店 / 東京)
2015年 Coop Labyrinth(北加賀屋 / 大阪)
控えめな抽象(Maki Fine Arts / 東京)
そのメロンソーダ なんの味?(旧キリガヤ / 神奈川)
のせでんアートライン2015(兵庫)
ニュー・バランス #3(XYZ collective / 東京)curated by Sprout Curation
unseen photo fair[G/P gallery](Westergasfabriek / アムステルダム)
Nature Creations(Spiral / 東京)
Photo London[G/P gallery](Somerset House / ロンドン)
hyper-materiality on photo[G/P gallery](shinonome / 東京)
still moving @KCUA(@KCUA / 京都)
2014年 Summer Show(Maki Fine Arts / 東京)
NEW INTIMACIES / ニュー・インティマシー -親密すぎる展覧会-(Hotel Anteroom gallery 9.5 / 京都)
2013年 のせでんアートライン 2013(兵庫)
light and blindness(Maki Fine Arts / 東京)
TSCA Rough Consensus(Hotel Anteroom / 京都)
レッド、ブルー、グリーン(Maki Fine Arts / 東京)
2012年 アブストラと12人の芸術家(大同倉庫 / 京都)
2011年 PROMISED LAND(Maki Fine Arts / 東京)
KYOTO APERTO(open studio / 京都)
multiple(PRINZ / 京都)
THE PHOTO / BOOKS HUB / TOKYO(表参道ヒルズスペースオー / 東京)
2010年 Photo Taipei 2010[Maki Fine Arts](Sunworld Dynasty Hotel / 台北)
西宮船坂ビエンナーレ(兵庫)
二人展Cabinet library(Port Gallery T / 大阪)
2009年 京都現世美術館(建仁寺 / 京都)
2008年 DOOR 2008(Port Gallery T / 大阪)
Cabinet library(Port Gallery T / 大阪)
2007年 DOOR 2007(Port gallery T / 大阪)
mio 写真奨励賞2007(ミオホール / 大阪)
2006年 トーキョーワンダーウォール2006(東京都現代美術館 / 東京)
2004年 AAF Contemporary Art Fair[Visual Arts Gallery](ピア92 / ニューヨーク)
MENTORS(VISUAL ARTS gallery / ニューヨーク)

展覧会企画(キュレーション)

2020年 「NEW INTIMACIES」(KAYOKOYUKI / 東京) 
榎本耕一写真展 「我々は鳥に抱き竦められながら生きている」(KAYOKOYUKI / 東京)
2019年 「NEW INTIMACIES / ニュー・インティマシー」(XYZ collective / 東京)
2018年 「NEW INTIMACIES / ニュー・インティマシー -親密すぎる展覧会-」 (Hotel Anteroom Gallery 9.5 / 京都) 
「stolen names」(京都芸術センター / 京都)*共同キュレーション
2016年 「NEW INTIMACIES / ニュー・インティマシー」(XYZ collective / 東京)
2014年 「NEW INTIMACIES / ニュー・インティマシー -親密すぎる展覧会-」 (Hotel Anteroom Gallery 9.5 / 京都) 
「stolen names」(京都芸術センター / 京都)*共同キュレーション
2013年 「レッド、ブルー、グリーン」(Maki Fine Arts / 東京)
2012年 「アブストラと12人の芸術家」(大同倉庫 / 京都)

賞歴

2011年 TOKYO FRONTLINE PHOTO AWARD 2011 受賞
2007年 mio 写真奨励賞 入選
2006年 トーキョーワンダーウォール 入選

パブリックコレクション

the amana photo collection
 
作品画像
作品画像

「high & dry」展示風景
2014年
撮影:田中和人

作品画像
作品画像
作品画像

「Self-Dual」展示風景
2019年
撮影:田中和人

作品画像

《 blocks #13》
2010
Chromogenic print

作品画像

《GOLD SEES BLUE #1》
2009
Chromogenic print

作品画像

《Untitled Composition #1》

2011

Chromogenic print

作品画像

《blocks (light) #9》

2013

Chromogenic print

作品画像

《pLastic_fLowers III #18》
2019
Analog chromogenic print,

作品画像

《PP #15》
2020
Acrylic and Analog chromogenic print on canvas, approx

 

 

作家インタビュー

 

─[m@p]について、どのように取り組まれましたか?

面白そうだと思ったんですけど、4回で5万円という設定が絶妙に難しいなと思いました。普段の価格の設定があるからそれとの兼ね合いもあるし。だから、せっかくなので、普段の作品を出すのではなく、少しひねった作品を出して、自分の今後のヒントになるようなことをやろうと思いました。もちろん5万円という価格は安いものではないので、購入者の方に満足感を持ってもらえるように...と考えると、価格設定はそれほど考えずに、普段の作品制作のプロセスからこぼれ落ちた、実験的な要素を入れようということになりました。そこで、これまで色々なシリーズをつくってきた中から代表的なものをピックアップして、「今考えたら作品の構造や要素はこうだったかもしれない」という別の展開を実験的にやってみることにしました。購入者だけでなく、自分にとっても新しい発見があるようにしたら、おのずとモチベーションも上がりますし。そうしたことから、普段の展覧会で出す作品とは違うけれども、ちゃんと自分にとっても新しい発見があることができたと思います。

 

 

─それが”Self-Remix 2020”ということですね。

そうです。自分の作品を後から自分でいじるということ。

 

 

 

─Self-Remix ということなのであれば、届く順番は、例えばリミックスアルバムの曲順のような具合で考えられていますか?

そういう部分はあるかもしれないですね。例えばこれが10回だったらアルバムみたいになるかもしれないけれど、アルバムというと新作をレコーディングするようなイメージになるから、どちらかといえばコンサートやライブかもしれません。コンサートだと新旧の曲を混ぜるし、アレンジもするじゃないですか。今回は4回なのでミニコンサート、ミニライブという感じでしょうか。

 


─4回に分けてお届けするという構造や時間軸についてはどう捉えられていますか?

「4回に分ける」という必然性は自分のコンセプトにはあてはまらないのであまり考えていなくて。たとえば日本画の作家であれば4回で四季をめぐるというようなことがあるのかもしれないけれど、僕の場合は大きく関わりません。それが4回ではなく10回だったら、扱うシリーズが10シリーズになるという具合です。実際、3作目まではもうつくっています。4回目はまだ何も考えていないですが。

 

─“Self-Remix 2020”は、どのようなプロセスになりましたか?

今回、制作するロットを10にしtますが、ひとつひとつはユニークピースです。写真だから同じようにはできるけれど、わざとひとつひとつ違う感じにしています。エディションだけどユニークピースみたいにしようと思ったので。暗室で自分で写真を焼くということから、すでにユニークピースではあるのですが、たとえば1回目に発送を予定している作品《 pLastic_fLowers(Self-Remix 2020)》の場合は、印画紙に実際にスクラッチを入れて、表面が削れている状態というものもやっていて、それぞれの個体差が出ています。はじめは写真の上にドローイング、と思ってやっていたけど面白くなくて、色々やっているうちにたまたま削れていたのが面白かったんです。元になった本来の作品ではそういうことやっていないのですけれど。

《 blocks(Self-Remix 2020)》は暗室に入るまでは何も決めてなくて、全く違う色で焼いてみるとか、複数のネガを多重露光にして焼こうかとか、色々やっていたけれどあまり面白くなくて。それで、元々は撮っているときにフォーカスをズラしていて、それをただプリントしているだけなんだけど、それを焼く時にもう一回ピントをずらす、二重にずらすということをやってみようと思って。それをやってみたら面白かったんです。

 

 

─プレミアムのプランについて

新作が1点ずつ4回届きます。まぁ、こちらも実際のところ難しいなと思いました。今まだこの世にないものをつくりたいなと考えたり、やりたいこともあるのだけれど、できるまでに10年かかるかもしれないので、それを出すのも難しいなと思いますし。実際は、価格やサイズなどの条件(制限)があるほうが考えられるんですが、自由と言われると難しいなと思っていました。

 

 

─作家の多くは、スタンダードの制限が難しいと言われるので、制限があったほうがいいというのは田中さんぐらいですね...

これがあったからやった、これがなきゃ生まれなかったな、というのが自分にとってもいいなと思っているので、制限があったほうが色々とできるなと思います。実際に注文があったならば、それをきっかけに何かを考えるかもしれませんが。

 

 

   

 

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