ギャラリー・パルクでは、2014年10月24日[金]から11月09日[日]まで、「twisted parallel code : 国谷隆志×中野公揮」を開催いたします。
タイトルを『ねじれた 平行な コード』とする本展は、ネオンによる光で場を律し、変容させることで、『見る』を通して鑑賞者に「空間:時間:身体」に自覚を促す作品を制作する美術家・国谷隆志(くにたに・たかし)と、ピアノによる旋律により聴く者を支配し、いつしか「空間:時間:身体」の概念を奪い去る若手作曲家・中野公揮(なかの・こうき)のライブ・パフォーマンスをギャラリー・パルクの空間で重ねるものです。
これはふたつの異なる表現活動がひとつの目的を目指したコラボレーション・ワークではなく、そもそも異なる2つの平行線が、鑑賞者の上に重なる予感、あるいはその可能性を検証するもので、ふたりの表現者は互いに、互いを・空間を・鑑賞者を支配しようと、ギャラリー空間をそれぞれ「光」と「音」で律するよう試みるものです。
本展は黒いピアノが設置された空間を舞台に、国谷の代表作でもある、電極やコードも露な、いびつなネオン管とその光によって構成された作品展示期間(10月24日から11月09日)の中で、10月24日・10月25日には中野公揮(ピアノ)とレネ ヴァン ムンステル(チェロ)による『チェロ・ピアノ デュオ』を、10月31日・11月1日には中野公揮(ピアノ)による『ピアノソロ』をライブ・パフォーマンスにておこなうものです。また中野公揮は上記ライブ以外でも会期中にも、国谷作品で満たされた会場に滞在し、ピアノを弾き、作曲するなどのアクションをワークインプログレスとして進めます。
国谷によるネオン管から発せられる光は、外光のうつろいにより空間への支配率を変化させ、中野はライブ・パフォーマンスや会場でのワークインプログレスにより、空間を常に変化させ続けるアクションを仕掛けます。それらはまったく異なる取り組み(ノイズ)として併存し、鑑賞者の身体(五感)を支配しようと変動し続けるかのようです。しかし、光の満ち引き、音と旋律の波は時に重なり、会場にひとつのハーモニーとなる瞬間の可能性をも有しています。
鑑賞者の皆様には会期中、光による国谷の作品と、音による中野の演奏のそれぞれをお楽しみいただく機会とともに、「空間:時間:身体」を舞台に異なる表現の間にある緊張感や支配関係を体験し、あるいはその両者が奇しくも合流した瞬間を体験いただけるものとなるのではないでしょうか。
作家略歴
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