2012年5月3日〜5月6日

 

Nächste Station

Gallery PARC[グランマーブル ギャラリー・パルク]では、2012年5月3日(木・祝)、5月4日(金・祝) 、5月5日(土・祝)、5月6日(日)の4日間、ピアノとギターによるフリーライブ「Nächste Station(ネヒステ スタティオン)」を開催致します。

本イベントはギャラリー・パルクにおいて、展覧会と同時開催により若手ミュージシャンによるフリーライブをおこなうもので、昨年に引き続き2回目となるものです。

本年もGWの4日間に渡って、東京芸術大学作曲科に在学する傍ら、舞台音楽やファッションショーの作曲、ソロリサイタルなど、コンポーザーピアニストとして幅広く活動する中野公揮(なかのこうき・1988~)のピアノソロとともに、国立音楽大学在学時からコンピュータ音楽・作曲・ジャズを学び、現在はユニットやソロ活動や楽曲提供などを手掛ける橋本翔太(はしもとしょうた・1987~)制作・構成による、ミニアルバムのような8曲のデュオによるプログラムを予定しております。

ドイツ語で「次の駅」を意味する「Nächste Station(ネヒステ スタティオン)」には、二人の若いミュージシャンが、「次のステップ」を目指して高めあう意志の表明でもあり、昨年から1年を経たその成果を発表する機会となります。

期間中は、美術家・平田さちのインスタレーションによる展覧会「せまく広く、もっと大きくもっと小さく」展を開催中であり、外光によって異なる印象を与える色彩豊かな作品空間内で、昼はピアノソロ、夜はピアノとギターのデュオによる2つのプログラムをお楽しみいただけます。

中野・橋本の2つの個性が奏でる魅力的な音楽とともに、音楽に満たされた作品空間の魅力をもお楽しみいただければ幸いです。

ライブについて:中野公揮

昨年の冬ドイツ・ベルリンに2週間滞在し、様々な偉大な作曲家の生地や仕事場を訪ねてまわった。僕自身初めての海外ということもあり、非常に思い出深く多くのインスピレーションをこのベルリンの地で受けた。2週間にわたり町中を練り歩いたのだが、街に出ようと電車に乗ると必ず聞こえてくる単語、何度も繰り返される単語があった。 ドイツ語が全く分からない僕であったが、その美しい響きがとても耳についた。

「ネヒステ スタティオン」=ドイツ語で「次の駅」

僕が初めて覚えたドイツ語がNächste Stationなのである。
滞在中、未知の地を訪ねる度、その地名を知らせてくれるこの響きを毎回高揚感とちょっとの不安感を持って聞いた。 後で電車に乗っていて気が付いたことだが、現地の幼い子供達がそのアナウンスを聞くと、この単語を口に出している光景に何度も遭遇した。また、日本に帰ってこの話をドイツに滞在したことのある知人にすると、その人もその響きが忘れられないと言っていたので非常におかしかった。これは電車に乗るという日常で繰り返されること以外にもこの「ネヒステ スタティオン」という語感そのものがもつ魅力だろう。

京都でのライブは僕らにとって2度目となる。
今回は僕のピアノソロと橋本が制作したミニアルバム的なデュオ8曲による2つのプログラムで、お楽しみ頂きたいと思います。
昨年のライブ以来、この1年間に多くの形で橋本との共演も重ね、またそれぞれの活動においても、この1年間は新しいステップに進もうとする意志に溢れていた。 この経験を活かし、いま発信したいこと、いま作りたいもの、これからチャレンジしていきたいことを、それぞれが自分の語法でしっかり提示するということを前提に、いっしょにこのイベントを作りあげたいと考えています。 僕らの創作や活動において、未知の場所、次のステップに恐れや不安を抱きながら、それを凌駕する好奇心や期待をもって進むなかで、ぼんやりとその到着地点が浮かんだ時。
何とも無機質に、しかしこの上なく心地よい語感でその一時の到着地点を知らせてくれる響きが"Nächste Station"なのである。

僕ら二人の長い音楽の旅の中のまだ始まりではありますが、
確かなNächste Stationを感じて頂ければと思います。

作品画像

昨年のパルクでのライブの模様

作品画像

昨年のパルクでのライブの模様

作家略歴

中野 公揮

3歳よりピアノを始める。 桐朋女子高等学校音楽科ピアノ専攻を卒業後作曲を学ぶ。 これまでに多数の舞台音楽、ファッションショーの作曲を手がけ、ピアノソロリサイタルを開催するなど、コンポーザーピアニストとして幅広く活動している。現在東京芸術大学作曲科に在学中。 2009年にいしだ壱成主演舞台「新罪と罰」音楽監督、2010年に浅見れいな主演舞台「結婚狂想曲」音楽監督。2011年には「東京コレクション2012a/waraisara」の音楽を担当、5月に京都Gallery PARC にてチャリティーライブ[contact]を開催。東京タブロイトにて行われたL.AのファッションブランドThomus wyldeデザイナー来日イベント「TEN TIMES ROSIE」にてパフォーマンスライブ。雑誌 numero tokyo との連動企画ショートムービー「umbllera」音楽制作。 2012年 福岡・東京にてkoki nakano piano solo2012開催。

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橋本 翔太

幼少の頃よりピアノを始め、13歳よりギターを始める。 国立音楽大学音楽文化デザイン学科卒業。同学科にて、コンピュータ音楽、作曲を学ぶ。 同大学ジャズコースにて、山下洋輔、小曽根真、池田篤各氏らにジャズを学ぶ。 ジャズギターを太田雄二、布川俊樹各氏らに師事。 2009年社会人Big Bandで世界的トランペット奏者Randy Brecker氏と共演を果たす等、在学時から演奏活動を始める。 現在自己のユニットやソロでClub,LIve Houseでの演奏を行っている。 また楽曲提供も行い、宝塚等のミュージカルやレコーディングにも多数参加。都内を中心に勢力的に活動中。

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