ラグランジュポイント
-ドライブ オン ザ ハーフウェイ-
本展は、愛知県立芸術大学油画専攻の在学および卒業生による展覧会として企画したものであり、彼らが日本の中間地点「愛知」という場所で思考したこと、表現しつつあるものを紹介することで彼らの「視点」を考察する試みです。
これまでの過去3回、表現の強度を練り上げつつある卒業生や在校生達を紹介してきましたが、4回目となる本展では「より流動的でプリミティブな様態の表出」をコンセプトに、「何かを発見し始めた(ような)」作家・作品を紹介する展覧会として、その出品者をあえて2名の学部生に絞って企画しました。
都築遼子は紙に水性ペンで無意識的な線を走らせてドローイングを描き、それらを再構築した版画作品を制作しています。
佐藤久美子は動物や山への興味が転じて狩猟の現場に足繁く通い、そこで経験したり感じたりしたことを、まるで設計図のようなドローイング作品を経て立体やインスタレーションへと展開させていきます。
この2人に共通することは、言葉に出来ない思考をどう形にするかという葛藤をそれぞれに適したドローイングから作品へと昇華している点です。なんともいえない未分化なものを抱えた彼女らが、それぞれ「何かを発見しつつある」ように感じながらも、それが「いったい何かわからない」という様態を目撃してみる。本展ではそのような見地から関西でも関東でものない日本の中間地点の魅力を探りたいと思っています。
本展オーガナイズ:大﨑 のぶゆき
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