Gallery PARC[グランマーブル ギャラリー・パルク]では、2012年5月3日から20日まで、「せまく広く、もっと大きくもっと小さく:平田 さち 展」を開催いたします。
美術家・平田 さち(ひらた・さち / 1979~)は、近年は既存の空間にカッティングシートなどを用いて、色彩をまるで切り絵のように散らす事で、そこにカラフルでポップな空間をつくり出しています。
平田は空間の持つ要素(窓や配管の配置、壁や床のテクスチャ、朝夕の光の変化など)を捉え、様々な色彩によるペインティングやカッティングシート、時にオブジェクトを配します。空間が持つ特徴を際立たせたり、利用したりする中で、そこには日常と異なる様々な性質が与えられた空間が出現します。その表情は時刻や日々の天気の影響を受けて変化し、また人が自由に行き交い、おしゃべりし、休憩したりもするその空間は、さながら公園のような資質をあわせ持つかのようです。
本展ではギャラリー・パルクの特徴的なガラス面を用いた大型のインスタレーションを中心に、ギャラリーを色彩豊かな空間に変化させ、鑑賞者をも取り込んだ作品へと変容させます。
また、会期中の5月3日~6日の4日間(各回13:00~14:00 / 19:00~20:00)には、昨年に引き続き中野公揮(p)・橋本翔太(g)によるフリーライブセッション「Nächste station(ネヒステ スタティオン)」を同時開催します。
平田さちの手掛ける展示空間に運び込まれたグランドピアノにより、昼(13:00~14:00)は中野公揮によるピアノソロ、夜(19:00~20:00)は中野・橋本のデュオによるピアノとギターを中心とした8曲の構成をお届けします。
散りばめられた色彩がつくりだす空間が日々変化する様子とともに、そこで奏でられる音楽など、「変化し続けること」の魅力をお楽しみいただければ幸いです。
一番印象に強いのは大きな窓と外の景色です。 初めてパルクを訪ねた時、「こんなに大きい窓なら日光が入って気持ちいいだろうなー」とか、「外の天気がすぐわかっていいなー」とか「夜は外の看板やライトが印象深いなー」とか、そんな事を考えたように思います。 私は、自分の作品の中を自由にヒトが歩いたり、会話をしたり、休憩したり出来る、そんな要素をとても大切にしています。 パルクでの展示も完成した作品が大きな窓から入る光や、外を歩くヒトの様子、そして見に来てくれたヒト達で、すこしずつ毎日変化すると思うんです。それが一番楽しみです。
私は完成した作品より出来上がる過程に興味がありました。 ピースを貼付ける時のリズム感、作品が構築される時に得る体感が何より楽しい。 しかし、作品の完成を確認する為に離れた位置に立った時不意に人が入り込みました。人が歩く、話す、着ている服の色自分では予期出来ない要素が目に映り 私のイメージを軽く超えて飛び込んで来ました。それは、私が体感したリズムを保ちながらその場が変化し続けることの面白さに気づき興味を持った瞬間でした。 私の小さな営みが他者と関わることで大きな喜びに変わり多要素を取り込みながら、作品は広がり続けると思います。
平田 さち
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「燦々」 「HOSOMI TO CONTEMPORARY 004」 1floor2009「 THREE DUBS」 「ファムファンタール」 |