ギャラリー・パルクでは、10月23日から10月28日まで、
デザインユニット「fujii + fushikino(フジイフシキノ)」による「モスリンの服」展を開催いたします。
ウールを平織りした薄地の織物である「モスリン(毛斯綸)」は、高価な絹着物に替わる庶民に手の届く着物として昭和初期頃まで広く親しまれていながら、その後の化学繊維の普及や和装離れとともに急速に忘れられていたものです。
このモスリンという素材をきっかけに出会い、2008年より「モスリンの服」を作り活動をはじめた「fujii + fushikino」は、テキスタイル作家「藤井良子」と服飾作家「伏木野芳」によるユニットとして活動を続けています。軽やかで手触りよく、落ち着いた光沢と豊かな発色というモスリンの魅力を活かし、藤井によって豊かな色彩や淡い階調の色柄に染めあげられた布は、伏木野によって図柄を活かしたシンプルで立体的なデザイン・縫製され、「モスリンの服」に仕立てられます。
本展では、豊富な色彩や図柄に手染めされた鮮やかなモスリンの生地、様々なパターンの服を展示・販売するとともに、お好みの生地とパターンを組み合わせ「自分だけのモスリンの服」をお求めいただけるパターンオーダーも承ります。
次第に秋深まる季節の変わり目にあって、ウールのほっこりとした風合いや、鮮やかで落ち着いた光沢を持つモスリンの服を見る・選ぶ・着る楽しみを発見してみてはいかがでしょう。
*本展は10月3日から7日まで開催されるミミヤマミシン(中津/大阪)での展示会に続く、
「fujii + fushikino(フジイフシキノ)」による2012秋の展示会のひとつです。
ミミヤマミシン http://www.mimiyama-mishin.net/
テキスタイルについて/Textile
その人の生活の中に存在する、絵を眺めるような想像の広がるテキスタイルになればいいなと思い制作しています。似合う色は人それぞれ、シーンや生活によっても変わります。いろんな色で、いつかの誰かのための一枚になれたらと思います。(フジイ)
服について/Clothes
布の特色、特質をできるだけ生かせるように心がけています。服は、その色・形・着心地など、生活にそって様々な効果をもたらしていると思います。日常なのか非日常なのか、どちらにしても、お気に入りの一着になるような服を制作していけたらと思っています。(フシキノ)
モスリンの服について/About Muslin Clothes
日本で、かつて主に日常の着物として親しまれていた「モスリン(毛斯綸)」を現代人の被服「モスリンの服」として制作いたしました。 「モスリン(毛斯綸)」とは、羊毛などの極細単糸を平織りした薄地の織物です。日本では、その歴史から一般的には「モスリン」といった場合は羊毛のものを指し、私たちの使用している「モスリン」もまたメリノウール100%のものです。風合いはウールのほっこりとした素朴さをのこしつつも光沢があり、とろんとした独自の落ち感があります。染めた時の色が深く鮮やかで、他の素材では得難い発色の良さもこの素材の特徴かもしれません。 暖かく蒸れず、そのうえ洗濯が比較的容易なので日常の着物や長襦袢といったものに、よく使われていたそうです。年中使える素材です。
つくりかた(パターンオーダーについて)/How to Make
好きな「柄」を選び、好きな「かたち」をえらび、組み合わせて作る服作り。
柄について
その時限りの出会いで見つけて下さい。基本約4m単位で気ままに刷毛染めをしています。 おおよそ一柄に付き2着作る事ができますが、布をとる部分よっても色柄は変化しますので、全く同じ色柄というのは出来ません。
かたちについて
なるべく裁断を少なくすることで、生地の柄と質感を生かすという事をベースにデザインしています。シーズンで変化する事はなく、定番のかたちに、時々新しいかたちの追加があります。
サイズについて
フリーサイズとまではいきませんが、サイズの幅を調節でき、美しくかつ機能的に着用いただける作りになっています。
ご購入について
「モスリンの服」は、展示会・イベントでの販売とお仕立ての注文となっております。実物をご覧頂き、納得いただいたうえでのご購入とさせていただいております。 オンラインショップはおこなっておりません。
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