2016年10月18日〜10月30日

 

木内貴志個展:琳派401年記念 リンパなキウチ展

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Gallery PARC[グランマーブル ギャラリー・パルク]では、2016年10月18日(火)から10月30日(日)の期間、「木内貴志個展:琳派401年記念 リンパなキウチ展」を開催いたします。
 1998年に成安造形大学洋画クラス研究生を修了した木内貴志(きうち・たかし/ 京都・1973~)は、学生時代より「神戸アートアニュアル96」(1996・神戸アートビレッジセンター)などのグループ展に参加、1997年の初個展となる「木内貴志大回顧展」(1997・VOICEギャラリー/京都)以後、「キウチアニュアル2000・言葉と美術」(2000・夢創館/神戸)、「キウチトリエンナーレ2004・名前と美術」(2004・GALLERY wks./大阪)、「ポストキウチズム2011」(2011・中之島4117ポストギャラリー/大阪)などの個展をはじめ、関西を中心に数多くのグループ展に参加するとともに、「After School 放課後の展覧会」(2009・元 立誠小学校/京都)などの自主企画展にも積極的に取り組むなど、多彩な活動を続けています。
また2014年には、「続・木内貴志とその時代 〜さようならキウチさん〜」(Gallery PARC/京都)と「続続・木内貴志とその時代 〜帰ってきたキウチさん〜」(GALLERY wks./大阪)を同時期開催、2016年には20年に及ぶ作家活動の回顧展ともなる「木内妄想芸術大学作品展 -独りホームカミング-」(2016・成安造形大学【キャンパスが美術館】/滋賀)を開催するなど、その展開は現在までも多岐に渡ります。
 木内は「キウチズム」なる個人イズムの確立・追及を制作姿勢として、表現内容にあわせて絵画や立体、映像やパフォーマンスなど手法や素材を限定することない多様な作品展開に取り組んでいます。その多くは、自身を取り巻く社会や美術といった制度の問題や矛盾、その滑稽さなどを、あくまでも個人の興味や疑問、執着や妄想を膨らませた作品によって指摘するもので、いわばそれは木内から社会へのシニカルな「ツッコミ」であるのですが、同時にその多くは「駄洒落」「庶民感覚」「ベタ」「自虐ネタ」といった要素を帯びたユニークな「ボケ」としても機能し、鑑賞者の笑いやツッコミを誘うことで、そこに問題点への気づきを促します。
 本展「琳派401年記念 リンパなキウチ展」は、「琳派400年記念」と銘打たれて多くの関連展覧会やイベントなどが開催されることとなった2015年の京都の動静から着想を得て計画されたものです。その実態は曖昧ながら、まるで多くの人たちの関心事として、当たり前のように関連展覧会が開催され、翌年には水を打ったように静まり返ったこのムーブメントに、「誰かが上手くやっている」感を嗅ぎ取った木内は、2016年にひとりで「琳派401年記念」を開催します。
 展覧会には、かまぼこ板に風神雷神図を焼き付けた《風神雷神図蒲鉾板》や《銹絵染付金彩薄文蓋物(乾山)写し画》、《燕子花図ウコンの力》など、琳派を木内流に解釈した作品をはじめ、2015年に木内が参加した「京・焼・今・展 2015」で披露したかのうたかお氏との合作《色絵攻撃二十五文角皿》などを展示予定。

 折しも「伊藤若冲生誕300年記念」で盛り上がる京都で、ひとり琳派な木内の個展をお楽しみいただければ幸いです。

 

ステートメント

私、木内貴志は京都に生まれ京都で育ち、現在も京都在住であります。しかしながら作家活動において、京都の伝統文化等に強く影響を受けたり、また意識したりしてきたかというと、特にそうではないと思います。
2015年の京都では「琳派400年記念」として様々な催しが開催されましたが、琳派に特に関係がなかった私はもちろんお呼びがかからず、琳派は特に好きでも嫌いでもないという感じで過ごすつもりでしたが、たまたま「琳派」がテーマの展覧会にお声がかかりました。
せっかくなのでそれに参加し、また琳派の展覧会に行ったり講演を聴いたりして、初めて「琳派」を意識してみました。
すると、そもそも「琳派」というもの自体が曖昧で、解釈次第でどうにでもなる、私淑次第で後継者に名乗りも挙げられる、ということを知りました。
2015年はその「琳派」を広告代理店が戦略のように使っていたような気がする年でした。(実際のとこはどうか知りませんが)
そんな「琳派400年」に影響を受けた(?)作家により、2016年「琳派401年」の記念展を開催したいと思います。
後継者と名乗って周囲の方々が認めて下さるかはさておき、「君も琳派になれる!」「琳派、場末も彩る」という心意気で、琳派な木内になりたいと思っております。

木内貴志




作家略歴

木内貴志  Kiuchii Takashi

http://www.kiuchism.com/

1973年 京都市生まれ
1997年 成安造形大学卒業 (造形美術科造形表現群洋画クラス)
1998年 成安造形大学研究生修了 (造形美術科造形表現群洋画クラス)

個展

2016年 木内妄想芸術大学作品展 -独りホームカミング-(2016・成安造形大学【キャンパスが美術館】/滋賀)
2014年 続続・木内貴志とその時代 〜帰ってきたキウチさん〜(GALLERY wks./大阪)
続・木内貴志とその時代 〜さようならキウチさん〜(Gallery PARC/京都)
2011年 ポストキウチズム2011 (中之島4117ポストギャラリー/大阪)
2008年 キウチビデオフェスティバル2008~VHSからDVD-Rへ~ (GALLERY wks./大阪)
2007年 キウチビデオフェスティバル2007 (STREET GALLERY/神戸)
2004年 キウチトリエンナーレ2004・名前と美術 (GALLERY wks./大阪)
2001年 キウチビエンナーレ2001・教育と美術 (マルチーズギャラリー特設ページ/web内)
2000年 キウチアニュアル2000・言葉と美術 (夢創館/神戸)
木内貴志とその時代~オイルショックからY2Kまで~ (マキイマサルファインアーツ/東京)
1998年 第1回木内賞作品展 (VOICEギャラリー/京都)
1997年 木内貴志大回顧展 (VOICEギャラリー/京都)

グループ展

2015年 京・焼・今展2015(建仁寺山内両足院/京都)*かのうたかお氏とのコラボレーションで参加 
2014年 Value added - フロクノミリョク (Oギャラリーeyes/大阪)
大ドイツ展 (studio J/大阪)
2013年 Calendar for 2014 (アートスペース虹/京都)
ラジドク! -RadioDocumenta- (KUNSTARZT/京都) *
高尾小フェス2013 (Gallery Den mym/南山城村)
胎内巡りと画賊たち (京都美術工芸大学付属京都工芸美術館)
moetacu out 01「HAGAKI Party」(後素堂ギャラリー/京都)
2012年 美術のくすり (KUNST ARZT/京都)
大イタリア展 (studio J/大阪)
木内貴志フリマ (ARTIST FM ZERO-ONE/大阪)
2011年 激凸展 (unseal contemporary/東京)
愛の秘密工作室 (HEP HALL/大阪)
2010年 SEIAN FRONTIER volume.2 (成安造形大学ギャラリー アートサイト/滋賀)
軽い 人たち (GALLERY wks.ARTSPACE ZERO-ONE/大阪)
わくわく立誠小学校 (元 立誠小学校/京都)
Art Court Frontier 2010 #8 (ART COURT Gallery/大阪)
CAPアートマーケット2010 (CAP STUDIO Y3/神戸)
2009年 ARTSPACE ZERO-ONE オープニンング展 (ARTSPACE ZERO-ONE/大阪)
カレンダーfor2010 (アートスペース虹/京都)
After School 放課後の展覧会 (元 立誠小学校/京都) *
2008年 大人のたしなみ 一筆箋展 (オソブランコ/大阪)
2007年 美術のボケ ピンバージョン (GALLERY wks./大阪)
美術のボケ (CASO/大阪)
2006年 gallerism2006 (大阪府立現代美術センター)
2005年 gallerism2005 (大阪府立現代美術センター)
展覧会の穴 (GALLERY wks./大阪) *
Re OLYMPIC (大阪南港)
2004年 Re SPORTS (スタジオアーカ/大阪)
2003年 The 座・坐 (夢創館/神戸)
2002年 Multiple Market メイド・イン・キョート (VOICEギャラリー/京都)
2001年 THE UNDERNEATH (VOICEギャラリー/京都)
Multiple Market メイド・イン・キョート (VOICEギャラリー/京都)
2000年 Multiple Market メイド・イン・キョート (VOICEギャラリー/京都)
zabrskiepoint4 (VOICEギャラリー/京都)
1999年 “colors” (ギャラリーcoco/京都)
LaboRU?展 (gallery SOAP/福岡)
1998年 cafe meirin diary (元明倫小学校/京都)
Best Bet Paint (ギャラリーcoco/京都)
THE SHOP HEXAGON (長谷六角ビル/京都)
1997年 ART WORK ON ZP2 (VOICEギャラリー/京都)
ことばのはたらき (VOICEギャラリー/京都)
a set (同時代ギャラリー/京都)
ART MOVE (神戸アートビレッジセンター)
PANZER KUNST (ギャラリーcoco/京都)
1996年 神戸アートアニュアル96 (神戸アートビレッジセンター)
1994年 博多少年アート (博多/天神)
*は自主企画の展覧会です。
 
作品画像

「銘・かのうせいの器文様写し画」
パネルに綿布、油彩、アクリル 2015
「色絵石垣文皿(乾山)写し画」 
パネルに綿布、油彩 2015
「銹絵染付金彩薄文蓋物(乾山)写し画」 
パネルに綿布、アクリル 2015
「壱茶碗大関型器」
各種(かのうたかお氏との合作) 2015
撮影:桑島薫
©TAKASHI KIUCHI

作品画像

「風神雷神図蒲鉾板」
蒲鉾板にウッドバーニングペンで焼き付け 2015
「紅白梅図蒲鉾板」 
蒲鉾板にウッドバーニングペンで焼き付け 2015
「壱茶碗大関型器」
各種(かのうたかお氏との合作) 2015
「色絵攻撃二十五文角皿」
陶器(かのうたかお氏との合作) 2015
撮影:桑島薫
©TAKASHI KIUCHI

作品画像

「風神雷神図蒲鉾板」
蒲鉾板にウッドバーニングペンで焼き付け 2015
「紅白梅図蒲鉾板」 
蒲鉾板にウッドバーニングペンで焼き付け 2015
「壱茶碗大関型器」
各種(かのうたかお氏との合作) 2015
「色絵攻撃二十五文角皿」
陶器(かのうたかお氏との合作) 2015
撮影:桑島薫
©TAKASHI KIUCHI

作品画像

「燕子花図ウコンの力」
アルミ缶にアクリル 2015
「色絵攻撃二十五文角皿」
陶器(かのうたかお氏との合作) 2015
撮影:桑島薫
©TAKASHI KIUCHI

作品画像

「燕子花図ウコンの力」
アルミ缶にアクリル 2015
「色絵攻撃二十五文角皿」
陶器(かのうたかお氏との合作) 2015
撮影:桑島薫
©TAKASHI KIUCHI

作品画像

奥「琳の字屏風」
金箔貼風印刷屏風、墨汁 2015
撮影:桑島薫
*手前はかのうたかお氏の作品
©TAKASHI KIUCHI

 
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