Gallery PARC[グランマーブル ギャラリー・パルク]では、5月4日(水・祝)から5月22日(日)まで、平田 剛志(ひらた・たけし/1979年・東京都出身 京都国立近代美術館研究補佐員 / 美術批評)企画、出品作家:大洲 大作 / 竹中 美幸 / 中島 麦による展覧会「 High-Light Scene(ハイライトシーン) 」を開催いたします。
映像や放送番組などで最も重要な、最も劇的な場面を指して使われる「ハイライトシーン」という言葉を手がかりに、大洲 大作(おおず・だいさく/1973年・大阪市生まれ)、竹中 美幸(たけなか・みゆき/1976年・岐阜県生まれ)、中島 麦(なかじま・むぎ/1978年・長野県生まれ)の3名のアーティストの作品における「ハイライト」の在り処に着目したものです。
折しも京都市内各所で開催されている「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2016」と会期の重なり、写真・絵画などの異なる表現手法による3名の作家による本展は、それぞれの作品を通じた光と風景について考察する機会としてだけでなく、その表現手法における「ハイライトとは」について考える機会ともなるのではないでしょうか。
協力|サイギャラリー、Gallery OUT of PLACE
助成|アーツサポート関西
会場撮影:大洲 大作
イベント
[Open Draw-ing]
2016年5月4日[水・祝] 12:00~18:00
出品作家・中島麦による会場制作。[High - Light Talk]
2016年5月22日[日] 16:00~
大洲 大作、竹中 美幸、中島 麦、平田 剛志によるトーク。
本展「high-light scene」は「ハイライト」をテーマに、3人のアーティストの作品を通じて光と風景について考察する展覧会です。
「ハイライトシーン」とは、映像や放送番組で最も重要な、または感動的な部分や場面を指す言葉として使われています。映画やドラマ、演劇やコンサートからスポーツまで、ハイライトシーンには一瞬間の見どころが凝縮されています。私たちはこれら「ハイライトシーン」を見ることで、本編をすべて見なくても映像の抜粋、部分、断片を通じて、物語や試合などの内容や結果を理解することができるのです。
「ハイライト」とは、もともとは光のあたった最も明るい部分を白や黄色の絵具などで浮き立たせる技法を意味する絵画用語です。そう、「ハイライトシーン」とは映像よりもすでに絵画や写真などのメディアにおいて表わされていたと言えるでしょう。そこで本展では、大洲大作、竹中美幸、中島麦の3人の作品に見られる「ハイライト」に着目します。
三人の作品は、絵具という物質によって造形化された「光」であり、写真やフィルムに刻印された「光」です。しかし、そこに現われる「光」は、表象・記録された「光」でありながら、断片的、部分的、抽象的な形象へと還元された光でもあり、絵具や紙、フィルムや印画紙の光沢など、メディウムがもつ「光」と溶け合ってもいます。どうやら「ハイライト」には、フォルムとアンフォルム、再現性と物質性という二面性があるようです。本展では、このようなハイライトが有する二面性を3人の作家の作品により「ハイライト」シーンを編集・構成する空間となるでしょう。平田 剛志 (本展キュレーター)
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