2017年7月18日〜7月30日

 

松宮 恵子:湖/畝を旅する

Gallery PARC[グランマーブル ギャラリー・パルク]では、2017年7月4日から8月13日にかけて、2014年から毎年取り組んでいるコンペティション「Gallery PARC Art Competition」の2017年採択プランによる展覧会を開催いたします。
本展は様々なクリエイション活動へのサポートの一環として、広く展覧会企画を公募し、審査により採択された3名(組)のプランを実施するコンペティション「Gallery PARC Art Competition 2017」に応募された31のプランから、平田剛志(美術批評)、勝冶真美(京都芸術センタープログラムディレクター)の2名の審査員を交えた厳正な審査を経て採択された近藤洋平、松宮恵子、井上裕加里の3組による展覧会を連続開催するものです。

その♯02として、「松宮 恵子:湖/畝を旅する」を開催します。

展覧会について

普段の生活の中で得た経験は、自分自身にしか知覚できない形で蓄積される。普段意識していなくとも、誰かと会話している時などにそれらがふと思い起こされ、結びつき、またあらたに蓄積される。繰り返されるこの日々の蓄積、つまり自身の感覚世界を、繊維素材と織り・編み技法を用いて造形化してきた。
今回は、その感覚世界に「湖」という仮の名を与えて、日々移り変わる「湖」の表情を追いかけ、大きく空間に構成する。言葉では他者と共有することができない感覚を、糸という素材を通して翻訳し、それぞれを空間に配置しひとつの世界を編む。織り、編み、「畝」を生むことで、あいまいな自己をとらえるための旅をする。



ステートメント

美しい景色を見たとき、誰かの話に聞き入ったとき、別の時間と繋がったような不思議な感覚になります。
「不思議な感覚」以外の言葉はないだろうかと、糸を探してはイメージを積み上げます。

水を上から覗き込むような。
長い夢から目が覚めたような。
忘れていた何かを思い出すような。
頼りない感覚が物質となる喜び。

それが無駄ではないと信じて、今日も指先で畝を旅しています。

松宮 恵子




作家略歴

松宮 恵子|Matsumiya Keiko

1994年 京都府生まれ
2016年 京都市立芸術大学工芸科染織専攻卒業
2016年 京都市立芸術大学大学院工芸専攻染織分野入学
  現在、同大学院在籍

主な展覧会

2017年 Japan-China Textile Art Exhibition -ひろがる布 つながる糸-(東京藝術大学)
京都市立芸術大学作品展(京都市美術館)
2016年 初個展「折折の景」(つくるビル gallerymake・京都)
染織専攻大学院生前期展(京都市立芸術大学小ギャラリー)
京都市立芸術大学作品展[同窓会賞受賞](京都市美術館)
2015年 染織専攻三人展(京都市立芸術大学小ギャラリー)
銅駝美術工芸高校卒業生グループ展「美工進展」(堀川御池ギャラリー・京都)
京都市立芸術大学作品展(京都市美術館)
2014年 京都市立芸術大学作品展(京都市美術館)

 

 

作品画像

《湖/思い出は横たわり》
2017年  
ナイロン・スプラング  
サイズ可変(250×35×80㎝)
撮影者:大西日和 
©松宮恵子

作品画像

《湖/思い出は横たわり》
2017年  
ナイロン・スプラング  
サイズ可変(250×35×80㎝)
撮影者:大西日和 
©松宮恵子

作品画像

《湖/思い出は横たわり》
2017年  
ナイロン・スプラング  
サイズ可変(250×35×80㎝)
撮影者:大西日和 
©松宮恵子

 

 

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