ギャラリー・パルクでは、2014年5月20日[火]から6月1日[日]まで、日本画家・菅かおるによる個展「 アクロス ザ ユニバース 」を開催いたします。
菅かおる(かん・かおる/1976年・大分生まれ)は、2000年に京都造形芸術大学日本画コースを卒業、2004年〜2005年8月に京都造形芸術大学国際藝術研究センターフェロープログラム研究員を経て、以降もおもに「水」をモチーフに伝統的な日本画の技法を用いながら作品制作を続けています。
本展で菅かおるは襖サイズのパネルに描いた日本画を「16曲の屏風」に見立て、ギャラリー・パルクの会場内を横断させます。
会場を大胆に横切るその「屏風」は全長14メートルを超え、表裏32もの画面を持つもので、複数の画面に一連のイメージが連なり、時に異なるイメージが隣り合い、画面ごとに様々な関係性をつくり出すもので、それは「屏風」のカタチを纏った絵画のコンポジションであるといえます。また、光によって様々に表情を変化させる日本画・日本画材の魅力を最大限に活かし、会場内の場所や時間帯による外光の影響を取り込んで配置される作品は、空間と密接に関わりあったひとつのインスタレーションとも呼べます。
ひとつの小さな世界には、巨大な世界が含まれている。このある面では当たり前で単純な考えが、私から離れる事はない。
「水」からの美的なインスピレーション、海に対する畏怖など、ごく私的で個人的な感情や事柄、始まりはいつもそこにしかない。
それらが普遍性を獲得する為に、記号性や形式を使う。絵にするということ。
私の庭は小さいが、ここには全てがあり、出現させることができたら、そこはどの世界にも繋がるし、あなたの庭になるかもしれないのだ。
ビートルズの曲名にもあるタイトル「 アクロス ザ ユニバース 」は「世界の向こう側」あるいは「世界を超えて」とも訳せるものですが、「ユニバース:世界」は「人間、西洋:東洋、地球、宇宙、森羅万象、全」などの様々な概念を含むもので、現在でも様々な解釈がなされているものです。
菅かおるによるひとつの絵画・ひとつの画面、ひとつの空間を窓に、鑑賞者の皆様にはミクロ・コスモスからマクロ・コスモスへとその視点やイメージを自由に行き来する鑑賞体験をしていただけるのではないでしょうか。
ひとつの小さな世界には、巨大な世界が含まれている。このある面では当たり前で単純な考えが、私から離れる事はない。
「水」からの美的なインスピレーション、海に対する畏怖など、ごく私的で個人的な感情や事柄、始まりはいつもそこにしかない。
それらが普遍性を獲得する為に、記号性や形式を使う。絵にするということ。
私の庭は小さいが、ここには全てがあり、出現させることができたら、そこはどの世界にも繋がるし、あなたの庭になるかもしれないのだ。
菅かおる
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