本展は様々なクリエイション活動へのサポートの一環として、広く展覧会企画を公募し、厳正な審査により選出されたプランを展覧会として実施するコンペティション「Gallery PARC Art Competition」の採択プランによる展覧会です。
2014年から毎年開催し、本年で5回目となる「Gallery PARC Art Competition 2018」は、応募された66プランから平田剛志(美術批評)、勝冶真美(京都芸術センタープログラムディレクター)の2名の審査員を交えた厳正な審査を経て採択された、森岡真央「ママ、きいてちょうだい」、平野泰子「呼びかけられる」の展覧会を7月~8月にかけて連続プログラムにより開催いたします。
手と絵の具が一体となり、描いているときに、何かに呼びかけられる。
その「呼びかけ」に対し、遠くのことや、誰かに想いを馳せる「まなざし」を絵画に落とし込む。
自分の中で「主体ー客体」が入れ替わる。
「絵の具」や「図」や「まなざし」を対等に提示することで言語や思考からではない、「呼びかけ」に反応し、絵画空間で新たな視座を問う。平野 泰子
目の前に広がる風景を描こうとした時、「描こう」とすることでどんどん現実から離れてゆく。
その描けないと言う出来事に喜びを感じ、不可能性を自覚することで、広がる感覚を得た。
私の絵を作り上げてゆくものは、だれか、何か。
私が出会った現実が私の中で現象となり私の手にある「外的なものである絵の具」が体と密接になり、新たな絵として立ち上げる。
それは時間や次元を飛び越えて、想いを馳せる行為となり、関わり合いを与えてくれる。
像を写すのではなく、関わりを表象化することが私にとって「描く」ことである。
それらを形にすることに尊さを感じて制作している。