Gallery PARC[グランマーブル ギャラリー・パルク]では、京都の文化・創造活動の更なる活性化への支援のひとつとして、多くの芸術系大学への会場提供によって展覧会やイベントを開催する「PARC_美術・芸術系大学サポートプログラム」に取り組んでおります。
2012年1月14日から1月29日まで開催する「今井 祝雄 ― フレームの彼方」展は、成安造形大学への会場提供により実施いたします。
本展は、成安造形大学において開学当初から教鞭をとられる今井祝雄氏の2012年の退任を記念し、1月18日から22日まで京都市美術館で開催される「第16回 成安造形大学卒業制作展」にあわせて企画されました。
1964年の「第14回具体美術展」に最年少の高校生ながら参加され、65年より具体美術協会会員として解散(72年)まで全展に出品、以後も平面作品のみならず映像・立体造形など幅広い活動を続けられる今井祝雄(いまい・のりお 1946年・大阪生まれ)氏。
2011年2月のLADSギャラリー(大阪)での「今井祝雄 ― フレーム考」展、6月のCAS(大阪)での「今井祝雄 ― フレーム・イン」展に続き、今井氏の近年のテーマのひとつである「フレーム」を題材とした本展では、ギャラリー空間をフレームで切り取ることで、そこにある見過ごされがちな空間の特質を際立たせるとともに、鑑賞者に平面と空間の綯い交ぜとなった様々な視覚体験をもたらします。
また、鑑賞者をもフレームによって切り取られ、その内に取り込まれることによって、いつしか作品の一部となっていく。そんな体験を通して、「フレーム」という存在や「見ること」という行為への思考を巡らせる機会にもなるのではないでしょうか。
成安造形大学で開設当初から教鞭をとってこられた今井祝雄教授が、平成23年度で定年退任いたします。
これを記念して特別展を開催いたします。
今井氏は具体美術で高校時代から活動を始め、具体解散後も映像、彫刻、インスタレーションなど、実に幅広い領域で作品発表を続けてこられています。同時に社会と美術とのかかわりを中心とした地道な研究活動をされており、その成果は数多くの本にまとめられ出版されています。
今回開催する展覧会「フレームの彼方」では、最近テーマとされている絵画のフレームを題材に、さまざまな形にフレーミングした空間を観者に見せる展覧会になります。
フレームはその中に取り込んだ空間を浮かび上がらせ、強調させる働きがあります。
観者もいつしかその中に取り込まれ、作品の一部になるかもしれません。
企画:成安造形大学教授 辻 喜代治
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2011年2月に開催されたLADSギャラリー(大阪)での「今井祝雄 ― フレーム考」展の会場風景 2011年2月に開催されたLADSギャラリー(大阪)での「今井祝雄 ― フレーム考」展の会場風景 |
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