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Exhibition info

すべとしるべ 2021 #01

馴れ初め丁場
Beginning of love
田中 秀介

Tanaka Shusuke

2021.10.9 ~ 11 /16 ~ 18.

馴れ初め丁場:田中秀介

About

「馴れ初め丁場」田中秀介

今年の寒さが残る頃、すべとしるべのお話を頂き下見のため初めて旧八木酒造にお邪魔をした。私は今回に至るまで酒造場という場所に訪れた事が無く、これまでに得た僅かな知識を接合させ、勝手な酒造場に思いを馳せ現場に赴いた。思っていたものとは一致しないものの、その現場に残置された機材や道具、場の説明を受けると、たちまちここは酒造場であったと疑いなく思い込める。思い込みもひとしお、今一度辺りを歩き見渡す。先ほどまで気づかなかった現場の詳細が徐々に克明となってくる。現場で従事していた方々の痕跡、機材や道具の位置、大きさ、形、色、これら一つ一つが目新しく、またそれらの由縁を探ることは容易くない。今しがた受け取った知見だけでは計り知れないこれら酒造場を為す実態が、私の抱いていた酒造場に更新を促す。

私は今回、束の間この場を更新しようと思う。絵をもってこの場の計り知れなさを際立たせ、またそれにより、絵の持つ効力を確認したい。ここは鑑賞を想定した場ではなく、絵を見る上で十分な環境とは言えない。しかし、辺りに見受けられる機材や道具は十分なほど感じ取れる。絵も同様、適所に配置できれば、絵の持つ物体としての一面がこの場において効果的に機能し得ると考える。私はこれまで矩形の作品を発表してきたが、それに加え今回、変形の作品も発表する。これまでの矩形作品では結果的に場が描かれていた。今回の変形作品では場を示す要素は無く、対象物のみ描かれている。背景を取り払うことにより、作品が展示される状況とより密接に関わる事を目的とする。

現場をしつらう事で、他の場を示す絵、絵とこの場の交わった有様、この場に司る酒造場という前提。大きくこの三つを示し、作用し合わせる事でこの場での目的を果たしたい。

 

展覧会概要

ギャラリー・パルクは、2020年より主催する『すべ としるべ』プロジェクトとして、京都府南丹市八木町に残る築400年を超える旧酒造を会場に、「田中秀介:馴れ初め丁場 / Begining of love」と「守屋友樹:蛇が歩く音 / walk with serpent」を開催いたします。

 

『すべ としるべ』プロジェクトは、変容していくこれからの社会状況の中で、「展覧会」という機会をよりタフに起動させていくための方法の開発・獲得を目的に取り組むプロジェクトで、昨年に続き2回目の開催となるものです。>すべとしるべ 2020


「展覧会」とは、アーティストが表現(すべ)を社会に向けてひらく標(しるべ)であり、また鑑賞者は作品と空間・時間をともにするなかで、それぞれにとっての方法(すべ)を発見する「体験」を得る機会・場であるといえます。

しかし、表現と社会、表現と鑑賞者が直接的に触れ、接することによる体験を必然とする展覧会という形式は、それゆえに今日の社会状況の影響を受けやすく、また鑑賞者からのアクセシビリティも低下せざるを得ない状況にあるといえます。

本プロジェクトは京都府南丹市八木町に残る築400年を超える旧酒造を会場に、田中秀介(美術家)と守屋友樹(写真家)による、それぞれ6日間の公開展示と、この展示に取材した麥生田兵吾(写真家・映像作家)と今村達紀(振付家・ダンサー)による映像、野口卓海(美術批評・詩人)の編集・制作による記録物とにより構成されます。こうして従来の「展覧会」と「その記録」という不可逆的な補完関係に切れ目を入れることで、ひとつの展覧会を起点に、映像・記録のそれぞれが自立した眼差しから作品や表現を発見・解釈し、それぞれの媒体の特性をもって「つくる・のこす」ことに取り組みます。

 

田中秀介は自身が取り組む絵画制作にまつわる思考の延長として、支持体となるキャンバスから矩形を排した、いわゆるシェイプドキャンバスによる作品を会場に持ち込みます。酒造りの機械や什器とともに、かつての作業の痕跡や気配が残る旧酒造の巨大な会場に配されたシェイプドキャンバスによる絵画は、いずれも鑑賞者の視点によって前景(画面)と後景(背景)の関係に変化が起こります。いわば田中の試みは、作品・空間・鑑賞者の関係によって常に変化し、展覧会という場で起こることが作品であるといえます。

会場ので公開は2021年 10月9日[土]・10日[日]・11日[月]・16日[土]・17日[日]・18日[月]の6日間。映像と記録物は本年12月に公開予定です。

 

プロジェクト『すべ としるべ』では、展覧会を異なる視点、異なるメディアによる自立した記録を「つくる・のこす」ことで、それらが読み出される時に「そこ」に新たな体験を「おこす」ことを目指して取り組みます。展覧会という体験が、記録によってより広く、より遠くに作品や表現を「ひらく」ことの可能性に目を向け、表現がこれからの社会に対応しながら、より強く起動するための(すべ)を編み出していきます。是非ご注目ください。

 

田中秀介の過去の展示情報等はこちらよりご覧ください >Artist Info

 

 

展示公開 / Open Day

【 開場日時 】

 2021年10月9日[土]・10日[日]・11日[月] / 16日[土]・17日[日]・18日[月]

 12:00 ー 17:00 / 入場無料

 

【 会 場 】

 オーエヤマ・アートサイト

 〒629-0141 京都府京都市南丹市八木町八木鹿草 71 [八木酒造]内 >Google MAP

 JR「京都駅」より嵯峨野線(28 分)で「八木駅」下車。「八木」交差点を越えて直進5 分。突き当たり丁字路を右折、「八木酒造」入口より会場へ。
 京都縦貫道「八木東IC」より国道9 号線を西へ、「八木」交差点を北に1分。駐車場はございませんので、なるべく公共交通機関でご来場ください。

 

*新型コロナウィルス感染拡大防止のため、会場でのマスク着用・消毒・検温・連絡先の記入にご協力いただきます。

*感染拡大状況により、入場者数の制限、会期変更等の可能性があります。

 

 

【主催・企画・問い合わせ】
 ギャラリー・パルク(株式会社グランマーブル)

 Tel. 075-231-0706 / Mail info@galleryparc.com

 

【協力】
 オーエヤマ・アートサイト


*⽂化庁「ARTS for the future!」補助対象事業

 

■特設HP・SNS 

facebook :subeshirube

instagram:@sube_shirube

Statement

寝て、起きて動きだす。動き出すと見渡す。見渡し、それは自発的か偶発的か、そこの何かと対峙する。
対峙する事でそれまで各々固有の方向性を保ちながら流動していた物事が、一挙に私の眼前に一つの光景として立ち現れる。
それはあまりに複雑に入り組んでいるものの、あからさまに一つとして立ち現れる。そして瞬く間に更新され、全く同じ光景に出会える事はない。
この事象を当たり前だとか、当然と言葉をあてがう事は可能だが、私にとってその都度一度きりの光景であり、驚きを持って迎え入れてしまう。
矢継ぎ早にくまなく辺りを確認するも、分かる事はその光景が歴然とそこにあるという事だけである。
すぐ目前に欲するものがあるのに、無理解さや取り込めないもどかしさが残る。この光景を腑に落とす手段として、光景の体現に取り掛かる。
この体現への取り組みが私にとって、描く事となる。
結果、描かれたものは何を指し示かわからない光景から、何かを指し示す光景へと体現され、腑に落ちていく。

 

田中 秀介

参考作品 / Works

CV

Biography

1986 和歌山県生まれ

2009 大阪芸術大学 美術学科 油画コース 卒業



Selected Exhibition

2021

「もうひとつの世界」(和歌山県立近代美術館)

「絵画の見かた reprise」(√K Contemporary / 東京)

 

2020
「なつやすみの美術館10:あまたの先日ひしめいて今日 feat.田中秀介」(和歌山県立近代美術館 / 和歌山)

個展「かなたの先日ふみこんで今日」(和歌山県立近代美術館企画 / ぎゃらりーなかがわ
「停滞フィールド」(トーキョーアーツアンドスペース本郷 / 東京)

2019
個展「随所、ただいまのかち合わせ」(2kw gallery / 滋賀)
「忘れようとしても思い出せない」(ボーダレス・アートミュージアムNO-MA / 滋賀)

2018
個展「清須市はるひ絵画トリエンナーレアーティストシリーズVol.87田中秀介展-カウンターライフ-」(清須市はるひ美術館 / 愛知)
「small painting,painting small」(Finch Arts / 京都)
「アーカイブをアーカイブする」(みずのき美術館 / 京都)

2017
個展「ふて寝に晴天、平常の炸裂」(Gallery PARC / 京都)
「アンキャッチャブル・ストーリー」(瑞雲庵 / 京都)
「Big Sensation 」(Gallery Den Mym / 京都)

2016
個展「ALLNIGHT HAPS 人と絵の間 -こないだのここからあそこ-」(HAPS / 京都)
個展「TWS-Emerging2016-円転の節-」(トーキョーワンダーサイト渋谷 / 東京)

2015
個展「私はここにいて、あなたは何処かにいます。」(Gallery PARC / 京都)
「liquid section 」(2kw gallery / 大阪)  

2014
「まよわないために -not to stray-」(the three konohana / 大阪)
「 CONSTELLATION 2014-星座的布置展- 」(上野の森美術館 / 東京)

2013
個展「回想と突発のわれわれ」(Gallery Morning / 京都) 
「夜水鏡みがかず見るよ-死と詩-」(Gallery OUT of PLACE / 奈良)
「有馬温泉路地裏アートプロジェクト 2013」(有馬温泉 / 兵庫) 

2012
個展「節々の往来」(Gallery Morning / 京都)

2011
個展「香ばしい遜色 」(room.A / 大阪) 大阪 / room.A
個展「 Tanaka Shusuke solo exhibition」(Alternative Space MARU / 韓国)

2010
個展「華やかな隔たり」(room.A / 大阪)

2009
「S.S.S.」(Gallery Den / 大阪)
「サントリー賞受賞特別展-薄い皮膚-」(サントリーミュージアム [ 天保山 ] / 大阪)
「Art camp 2009」( Gallery Yamaguchi Kunst Bau / 大阪)

Awards
2018 はるひ絵画トリエンナーレ 準大賞

2016 トーキョーワンダーウォール賞 受賞

2009 第 24 回 ホルベイン・スカラシップ奨学生 認定

2009 「Art Camp 2009」サントリー賞 受賞

Collection
和歌山県立近代美術館
清須市はるひ美術館

Residence

2010
「Asia Art Program」(Alternative Space MARU / 韓国)

 

過去の展示情報等詳細はこちらよりご覧ください>Artist Info