「こういうのんよく考えはるなぁ」と思いました。展覧会をやりながらこれをやるということではなくて、完全にシフトしたというのがすごいなと思いました。私はたとえ発表する機会がなくなったとしても、絵を描くと思います。なんか知らへんけど『今それを描いておかないともったいない』ではないけれど、今、その時にしか描けない絵があると思っているので。なので、発表が出来るにしろ、出来ないにしろ、今できることを何かしておきたいと思い、[m@p]もぜひやってみようと思いました。
私は子供たちを対象とした教室をしているのですが、その中でいつも、1ヶ月の予定を立てて課題を決めるということをしています。子供たちに対しての課題は自分に対する課題でもあるので、条件に対して考える癖がついています。
[m@p]の条件もそれと同じようなものなので、特に大変ではなかったです。
例えば今月は紙版画です。ただ、バレンでこするんではなくて足で踏んでやろうと思って。「踏み版画」って勝手に名付けてやってるんですけど。まずはざっくり考えて、そこから細かいところを詰めていくということを11〜12年ぐらい、常にやっているので、自分の考え方に影響を与えているかもしれません。
私は絵だけをやっているとつまらないなと思うので、色々出せたらいいなと思ったので。例えば、自粛の期間にオーブンで焼く陶の粘土を作り始めたりしたんですが、そんなふうにいつも色々やっていて、何をやっても楽しいんです。そうして、その時に面白いと思ったもの、楽しいことを季節ごとにお裾分けするような。
そうですね。私にとっては遊びというものも重要ですから。
やはり、季節の移り変わりが影響してくるので、自然とともに生まれてきたものをお送りしたいと思います。ただ、m@pのために考えたつもりではあるけれど、おそらくわりと自分が普段からやっていることだと思います。
そうですね。NYにいた時に版画をやり始めて、その時はエッチングをやっていました。エッチングだとプレス機が必要で、大がかりになるのでお手軽なものとして、消しゴムでやってみようと始めたものです。お芋のハンコも多用しています。
ほぼないですね。今回は扇子型の紙に描いて扇子屋さんに仕立ててもらいました。
扇子として使えるというところも、絵はなかなか「使う」ということができないので、面白いです。
購入者の方となるべく対話したいと考えています。そして、その対話の中から出来てくる作品・絵にしたいと思っています。例えばその方が好きな花を入れたりとか、好きな色を使ったりとか、楽しく相談しながらできたら面白いなと思います。普段はそういう機会もあまりないので。額もその方が欲しかったらつけますし、臨機応変に対応いたします。
そうですね。だからどこで完成かというところは難しいんですけど、あるポイントがきたら終わることができるんです。