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企画協力「堤 加奈恵 :Pretend play always touches my inner part / 森の人になりたかった」Artist Info

ギャラリー・パルクでは、2021年11月京都・堀川商店街の北側にオープンした「堀川新文化ビルヂング」1階・大垣書店やカフェ&バー Slow Page店内、ウィンドウディスプレイ展示[EXTRA-NEUTRAL]として、「堤 加奈恵 :Pretend play always touches my inner part / 森の人になりたかった」の企画協力をおこないました。

[EXTRA-NEUTRAL]

堤 加奈恵

Pretend play always touches my inner part
森の人になりたかった


会期:2022年 3月5日[土]— 3月27日[日]

会期中無休・入場無料

会場:堀川新文化ビルヂング1階・大垣書店やカフェ&バー Slow Page店内、ウィンドウディスプレイ

カフェ・書店の営業時間内にご覧いただけます。詳細は会場ウェブサイトにてご確認ください。

https://horikawa-shinbunkabldg.jp

 

 堀川新文化ビルヂング全館に渡って、魅力的な作品を展開させる企画[EXTRA-NEUTRAL]では、『Pretend play always touches my inner part』として、繊維造形作家・堤加奈恵の作品を展示いたします。


 2011年に京都精華大学大学院を修了した堤加奈恵(1986年・京都市生まれ)は、以後の7年間、綴織によるタペストリー制作などに取り組んできました。しかし、2018年~19年のフィンランド滞在を機に、日本で生まれ育った自らのルーツに興味を抱き、以後、作品には座布団から着想を得たものや、ススキなどを素材に組み込んだものなど、堤にとって身近な素材や日本の染織工芸品などを取り上げながら、自身で織った布を造形作品として発表するようになります。


 本展では、階段下ウィンドウスペースに、2017年に制作した幅5メートルを超える大型作品《Forest of Gretel》を展示するとともに、フィンランドから帰国後の作品として、不要となった植物から色を取り出しして染めた《等閑のスケール》や、山や苔などにインスピレーションを受けた作品をカフェ店内に展示しています。また、2階への階段の踊り場には、堤の内的な感性やイメージを糸と布、そのフォルムに投影した作品を、書店各所には多様で複雑な苔をモチーフとした作品《moss》を展示しています。


 タイトル『Pretend play always touches my inner part』は直訳すると『そのごっこ遊びはいつも私の内面に触れる』となります。また、サブタイトルにある『森の人になりたかった』について堤は、[以前、魔女に憧れていまいた。植物を煮出したり、野菜を干して味の変化を試してみたり、野草を食べてみたり、よくわからない煮込み料理を作ったり、植物の香りを抽出するために蒸留してみたり。そして、いつもその延長線上に染色という作業がありました]と話します。堤にとって、現在に至るまでの制作は、この内的な興味を発端に、染織や工芸に見られる技術や表現を通して外を眼差し、自身の表現に織り込むことで理解を進めようとしているように見えます。


 本展示では、その堤の作風の変化をご覧いただくとともに、素材や技法の選択や、織や染めに見る繊細さに、堤の興味や眼差しを伺い知っていただけるのではないでしょうか。


 

【作家ステートメント】

祖母のいる場所が小さい頃から大好きだった。祖母はいつも農作物を巡って猿や猪と知恵比べをしていた。

私は自然の中で恵みに感謝し、戦い、生きていく人に心底憧れている。

私は虫が触れない。植物を枯らす。生き物にナイフも入れられない。しかし、それらと関わりたいと常に思っている。

土遊び、草遊びの延長線上にある染織が私のぽっかり空いている穴に歪な形で嵌った。


天然の素材で「染める」には制約が生む色があり、織り機で「織る」には制約が生む形がある。

かつては生きる事と直結していた染織の実態を読み解く為、野性的な染め・織りを試みる。

また、たてとよこの構造で成り立つ「織る」に潜む表現の可能性を模索している。




作家情報について詳細はこちらよりご覧ください。 >Artist info

  • 主催:NEUTRAL / 企画・展示協力:Gallery PARC 

《等閑のスケールⅡ》
2020
51×69cm

ウール原⽑, 絹, 植物染料 / 組織織, ノッティング

《雨水》
2021

31×21×12cm
ウール原⽑, 綿, ⾦⽷, 酸性染料, 植物染料 / 組織織, ノッティング, クロッシェ

(untitled)

《Forset of Gretel》
2017
240 × 560cm
ウール毛糸、ラミー麻、綿糸、酸性染料
撮影:矢野 誠 

【会場】

堀川新文化ビルヂング

〒602-8242 京都府京都市上京区皀莢町287

 

【アクセス】

堀川商店街北側より徒歩1分/晴明神社より徒歩10分

市バス:9番・12番・50番・67番 堀川中立売下車徒歩1分

地下鉄烏丸線:今出川駅徒歩20分 丸太町駅徒歩20分

地下鉄東西線:二条城前駅徒歩15分

駐車場:2台まで/駐輪場:あり


【主催・お問い合わせ】

堀川新文化ビルヂング (株式会社 大垣書店)

075-431-5551