-本公募に応募した理由について
坂口と二木、2人で展示を企画したいと考えていたことがきっかけでした。そのとき、たまたま友人にgallery parcさんのコンペ情報を教えてもらいました。東京から京都までの道中記を作品にしてみたらどうかという話が持ち上がり、今回の公募の応募につながりました。
-今回の展覧会について簡単に説明ください
私たちの住んでいる土地から京都に到着するまでの距離や道中を記録にとり、旅、距離、時間を共有のコンセプトとして作品を発表します。
-今回の展覧会(作品)について、目論見・挑戦・希望など自身にとってのポイントを教えてください
メディアの違う2人ですので初めての挑戦ばかりです。旅をコンセプトにすることも初なので作品にどのように反映され、思考が変化するのか楽しみです。想像することはできても、実際には多くのハプニングがあると思うので、それを楽しめたらと考えています。
時間というコンセプトは2人の共通する問題でした。二木による「時間を行き来する映像とパフォーマンス」と坂口の描く「描くという手法によって時間を可視化する絵画」の作品が、今回の展示によって、お互いに刺激を受けながら新しい形で発表できたらと思います。
-現在のメディア(素材や技法、表現方法など)はどのような理由で選択したものか
もともと絵を描くのが好きで、油絵を選択しました。大学に入り、少しの間だけインスタレーションをしていた時期もあったのですが、自分が楽しみながら作品を作れる方法は描くことだと自覚してからは油絵や水彩で作品を作っています。
-現在までの作品に通底する問題意識や興味など
A.最近は生活と記憶をテーマに描くことで、それらの関係を結び合わせられないかと考えています。
これまでは色や形、ものの存在について興味が高かったのですが、今はもっと身近な経験を元に、見過ごしている経験や景色を描いてみたいです。
-今後の活動の中で目指したい、取り組みたいポイントなど
大学を卒業した今、積極的に作品を発表していきたいと考えています。
自分の思考を深めるためにもインプットアウトプットは継続していくことが今の目標です。
絵を描くことも大事なのですが、楽しむことやアイディアを大事にしていくことが活力だと思っているので、いろいろなことに興味を持てるよう常にアンテナを張っていこうと思っています。
また、現在地方の小中、養護学校を中心にワークショップ活動も行っており、そちらも作品制作と共に継続していきたいです。ワークショップ活動は大学在学時の仲間と共に行っていて、土地や風土をテーマにしたワークショップなどを企画しています。その土地だから見つかるアートを、ワークショップを通して自分たちも参加者と一緒に探していけたらと考えています。
-作品をつくることはどういうことか
特に特別なことはなく、例えば毎日誰かと話をしたり、本を読んだりすることと同じだと思っています。
-作品を見せることはどういうことか
作品を見せることで自分の世界がプラスにもマイナスにも広がると思います。同時に作品を見た人も、自分と同じように世界がプラス、マイナスどちらにも広がって、考えたり、対話するきっかけが生まれればいいなと思っています。