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Exhibition info

Playground
明楽 和記

2019.6.14. ~ 6.30.

Exhibition View

9 images

Statement

「遊具を彫刻に、猫を絵画に。」

魔法のようですが、これらの異なるものを地続きにしようと試みたとき、頭の中にそれぞれの領域を隔てる壁があるかもしれません。

しかし、その壁を乗り越える、もしくは消し去さることができれば、公園にはカラフルな彫刻が並び、向こうの方で絵画が寝ている、何気ない日常の中に作品のある場が広がることになります。

今回の個展は、公園と遊具をテーマに展覧会を構成し、壁を乗り越えるハシゴ、もしくは壁を壊すドリルのような作品を中心に展示します。

 

明楽 和記

About

 明楽和記(あきら・かずき/1988年・和歌山生まれ)は、2011年に成安造形大学 構想表現クラスを卒業、2012年に同大学今井祝雄研究室を修了後、精力的に個展を開催する一方、「ART COURT FRONTIER#12」(ART COURT GALLERY・大阪 / 2014年)や「六甲ミーツ・アート2016」(六甲山・兵庫 / 2016年)、「KAVCアートジャック」(神戸アートビレッジセンター・兵庫 / 2018)などのグループ展などでの発表にも積極的に取り組んでいます。
 『私は色を置くこと、与えることで作品を成立させています。』とする明楽は、絵画を「ある場に色が置かれている状態」と解釈しています。この「ある場」とはいわば支持体として、キャンバスや壁、窓や地面などを含み、「色を置く」は絵の具や塗料によるものだけでなく、私たちの目に馴染んだ既製品(付箋、風船や電球、ビー玉やスーパーボールなど)などをも含みます。塗装されて壁にかけられた時計、床にドリッピングされた大量のビー玉、部屋を跳ね回りながら空間にストロークを描くスーパーボール、ギャラリー空間を強引に白色で塗り込めることでつくられた無の象徴(ホワイトキューブ)。これらは「絵画」を解釈・分解した上で、そこから色(要素)を抽出・選択し、支持体(場)を見定め、(再)配置する行為であり、これは明楽にとっての絵画制作と捉えることができます。
 要素・場・意味を観察し、そこにある認識や意味を軽妙にズラす、あるいは異なる規則によって並び替え、置き換えることで作品を成立させる明楽は、本展「Playground」において、PARCを「公園」と置き替え、展示空間と公園や道などとの差を排除してみることで、『作品』の在り方や成立条件を考察するものです。また、本展ではその思考を絵画だけでなく彫刻へと広げ、それぞれの境界や関係性へと眼差しを向けます。