Exhibition
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Gallery PARC[グランマーブル ギャラリー・パルク]では、2012年2月28日から3月4日まで、「装飾欲」展を開催いたします。
本展覧会は京都造形芸術大学の染織・テキスタイルコース修士1回に在籍する、大井萌・武田めぐみ・松本圭佑・松本直之・諸岡夏絵の5名によるグループ展です。鮮やかに染めあげられた着物や、美しさに機能性をあわせ持たせる衣服、「糸」や「織り」という染織の素材・行程に向き合ったタペストリーなど、それぞれの作品には「染織・テキスタイル」の持つ表現の幅を見て取ることができます。
本展は幅広い染織の表現領域にあって、自身の技法・表現を深める若手作家5名が、それぞれの取り組みやその動機を「装飾」という切り口でとらえ、ひとつの空間に展開するものです。

『私たちにとって、「装飾」物を生み出したいという欲望は食欲、睡眠欲と同じくらい大切にしている本能であり、自らを形成する行為でもあります』と語るとおり、それぞれの内なる「装飾欲」が、思考・感覚を経て細やかな手仕事により、あらわれた表現をお楽しみください。

【展覧会について】

この展覧会タイトルにある「装飾」ということばは地味なものから豪華絢爛なものまで、さまざまな意味を含みます。
私たちにとって、「装飾」物を生み出したいという欲望は食欲、睡眠欲と同じくらい大切にしている本能でもあり、自らを形成する行為でもあります。
私たちは、自身を満たすためだけに作品を作る段階を終えて、作品を外に発信していかなければならない段階にきています。

本展覧会は、京都造形芸術大学大学院芸術表現専攻染織テキスタイル領域1回生5人によるグループ展です。
染織領域は幅広く、伝統から現代、アートからプロダクトまで、多様な目的と表現方法が広がっています。そのなかで本展覧会に出品する5人はそれぞれの表現と目的をもって制作しています。各々の作品は、技法も作品形態も異なります。
しかし、ひとつだけ共通する部分があります。それは自分の手の延長線上でものをつくりたい。染織領域の中で皮膚感覚に根ざしたものづくりを楽しんでいるという部分です。 本展覧会ではこの5人の生み出したいという欲望をそれぞれの作品にたくし、表現しています。

京都造形芸術大学 染織・テキスタイルコース 修士1回生
大井萌・武田めぐみ・松本圭佑・松本直之・諸岡夏絵

【作家略歴・コメント】

大井 萌

1989 長野県生まれ
2011 京都造形芸術大学美術工芸学科 卒業
京都造形芸術大学大学院 在学中

活動歴

2010 「めばえ展」 ギャルリオーブ 出展
2009 「SPOROUTING ASIA」 銀座中和ギャラリー 出展

私は『強くて綺麗なもの』に惹かれます。それは一見すると綺麗な植物や花の中にあるグロテスクな色やカタチといったモノです。そういったものを作品にも表現したいと思ってきました。技法としては、接写撮影した写真を布にデジタルプリントした上から染めるという事や、ナイロンの布に刷毛で直接、染料で染めていくという技法で制作しています。
ナイロン布は、薄いことによって台と布との間にうまれる空気の隙間が、自然に防染となり自分の手では描くことの出来ない模様がでてきます。
この方法で、花のアウトラインをなぞるのではなく、自然発生的な某かの方法でまだ見ぬ花のイメージを具現化したいと思い制作しています。

 
作品画像

 大井 萌
《ジュクする。》
 
W230×H82㎝
ナイロン布・酸性染料、染め

武田 めぐみ

1988 長野県生まれ
2011 京都造形芸術大学 染織テキスタイルコース 卒業
京都造形芸術大学大学院 在学中

受賞歴

京展入選
京都工芸ビエンナーレ入選

織りは計画して行ったことに素材の力が加わって出来上がるように思う。糸のズレや組み合わせによって同じものでも全く違う印象になる。
想像していた以上のものや、それ以下にもなる。そのため素材を知り、偶然も想定した範囲内で起こるようにコントロールする。
そこが織りの面白さであり、私が織りを表現方法として選ぶ理由だと思う。
今までのステレオタイプ的な織物から、織りでしか出てこない表情を生かして一歩先に進んだものを見てみたいという気持ちが作品制作の原動力にもなっている。

 
作品画像

 武田 めぐみ
《小夜時雨》
 羊毛、麻、経絣

松本 圭祐

1988 埼玉県川越市生まれ
2011 京都造形芸術大学卒業
京都造形芸術大学大学院 在学中

個展

2011 初個展「松本圭祐KIMONO展」

荘子の胡蝶の夢を題材にした着物。
「蝶になる夢を見た、だがもしかすると今私が存在するのは蝶が人となった夢かもしれない」 夢と現の定かでない境地。
自身の存在する世界がはたして真実か? それとも欺瞞であるか?
夢幻の世界を題材に、何種類かの蝶と胡蝶蘭をモチーフにして描いた。
月輪の下に胡蝶蘭の狭間から垣間見える夢幻の入り口。我々は蝶のように常に夢幻と現を彷徨い、また蝶の儚さとに現実で生きる自分を重ね、鱗翅の蠱惑をその身に纏う。

 
作品画像

 松本 圭祐
《蠱蝶の夢》

4尺8寸
浜ちりめん、酸性染料
金箔、捺染

松本 直之

1988 兵庫県生まれる
2011 京都造形芸術大学美術工芸学科 卒業
京都造形芸術大学大学院 在学中

活動歴

2010 KBS京都 ニュース・情報番組「京bizw」 スタジオ背景
2009 「2009播磨・工芸ビエンナーレ」 入選
2007 「アミューズアートジャム2007in京都」
Kyoto style cofe部門一次審査通過

料理を作るでも、日曜大工でも、とにかく何でも「つくる」という行為は楽しい。と最近感じる。もちろん、だれかの為に「つくる」のはもっと楽しい。
ここ最近は、織りと染めの技法を併用してプロセスを意識した装飾表現を試みている。布に施した、抽象的なイメージとドローイングから生まれる色とかたち。その染めた布を一部ほぐして糸の状態に戻す。そして再度、ほぐした部分を布の状態に織り直す。このほぐしたときにできた糸のズレによって、もようが少し壊れてかたちがぼやける。
かたちがぼやけた部分と色が染み込んだ部分、構造物として糸と向き合う織りの3次元的なアプローチと布を染めるという2次元的なアプローチを通して作品を作っている。

 
作品画像

 松本 直之
《染み込み、かすれる。》
 
h185×w50㎝
3枚組 ほぐし絣、
平織、レーヨン

諸岡 夏絵

2010 東北芸術工科大学 美術科洋画コース卒業
2011 京都造形芸術大学大学院 在学中

活動歴

2011 四角衣展(京都/四条河原町のテナント)
肩衣展(京都/新京極通りのテナント)
T・JOY京都×京都造形芸術大学 大学院生展(Tjoy京都)
2010 東北芸術工科大学 卒業制作展 東京選抜展(東京都現代美術館)

季節に合わせて、素材を選び、持つ人によって様々な用途に使える布の形を模索しています。今回は、その第一弾となる冬のフリースを展示します。柄の入った面には、薄地で柔らかくあたたかいウール衣料素材で、日本では戦前の普段着の着物、冬物の襦袢、はんてんの表、軍服(夏用)などに用いられていたモスリンという素材を使いました。寒い冬のお供にいかがですか?

 
作品画像

 諸岡 夏絵
《Fleestyle Fleece Textile
~赤い街~ 》 

モスリン、ウール、酸性染料

展示風景

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